「佐伯亮先生を悼んで」

2008年11月4日、悲しい知らせが届きました。ひばり&スカイの指揮者として、活躍した佐伯亮先生が、11月3日、午後1時36分に永眠されたのです。佐伯亮先生といえば、来年3月3日に開催する、中野サンプラザでの「40周年記念〜すがはらやすのりドラマティックリサイタル'09〜」の編曲、指揮でお世話になる予定でした。佐伯亮先生は、ひばりさんの40周年記念コンサートの指揮もされていますが、その会場もまさに中野サンプラザだったのです。先生は僕の40周年記念コンサートをとても楽しみにしてくれていました。
お亡くなりになる10日くらい前に先生にお電話したときは、病室にて「ごめんね、体の具合が悪くて今入院しちゃっているんですよ、でも全面的に頑張りますよ!」と明るく話して下さったのです。もちろん先生はご自身がガンであることを御存知でした。けれども、それを乗り越えて僕の40周年記念コンサートに参加して下さる予定だったのです。春に催した「新春の宴」には病身で出席され、自らアレンジしたひばりさんの名曲「関東春雨傘」などの譜面を届けてくれました。また、5月のひばりさんの生誕祭の時(右上写真)は、ゲストに招いて下さり僕もひばり&スカイをバックに楽しいひとときを過ごさせて頂き、いよいよこれからというときでした。
あらためてひばりさんの中野サンプラザでの40周年記念リサイタルのビデオをじっくり見てみると、ひばりさんの後ろで真剣に指揮をする佐伯亮先生の姿が胸に迫りました。ひばりさん亡き後、本物の舞台作りを… 先生の願いと情熱を思うと、僕も頑張らなければと思います。佐伯亮先生から伺った、ひばりさんの色々なエピソードも忘れられません。ひばりさんと一緒に全国ツアーをまわったとき、ひばりさんがどれほどの芸熱心な歌手だったか?という話も感動しました。ひばりさんは、滞在先のホテルでも夜中まで翌日のステージや、歌の事を考え続け、少しでも舞台をよくするために努力を続けていたということです。また、ひばりさんのヒット曲の「柔」や「悲しい酒」の編曲も佐伯亮先生ですが、どの曲も作曲家や編曲家が想像する以上にひばりさんは歌い込み、独自の世界を自分自身で作り上げていったということです。両曲の作曲者である、古賀政男先生も生前、ひばりさんを絶賛していました。
そういえば先日、ラジオ日本主催の記念コンサートで、大川栄策さんとご一緒したのですが、大川さんは古賀先生の愛弟子で、先生のお宅に住んでいたのですが、生前、古賀先生がテレビで歌う僕の歌を聞いて「すがはらやすのりの歌は素晴らしい!」と絶賛してくださっていたという話を僕にしてくれました。「僕は弟子だからいつもおこられてばかりいるのに、古賀先生はすがはらさんばっかり褒めている」と大川さんは笑っていました。生前、古賀先生が僕の歌をテレビで聞いてくれていたという事を知って、僕も驚きました。もちろん佐伯先生も古賀先生のお弟子さんです。なんだか今度の40周年記念コンサートは、多くの人たちの想いが込められているような気がします。スペシャルゲストに三田佳子さんをお招きし、ひばり&スカイのメンバーの方々を迎え、天国の亡き佐伯先生や、古賀先生、そして美空ひばりさんたちにも喜んで頂けるような最高のドラマティックリサイタルにしたいと思っています。11月9日の告別式には僕も出席し、佐伯先生の御冥福をお祈りさせて頂く予定です。 |